木の恵みに包まれた 山源 板倉の家
板倉の家は、戦後大量に植林され伐期を迎えた杉を有効活用し、丈夫で長持ちする、温湿度の安定したすまいとして、民家の再生を提唱する筑波大学・安藤邦廣教授らの長年の研究によって開発された「板倉構法」の家です。
古墳時代のものとされている「家屋文鏡」に、板壁をもった建物が描かれているように、古来より宝蔵や米蔵として用いられ、伊勢神宮等神社建築の多くに板倉工法が使われています。近年、蔵(倉)と言えば土蔵ですが、日本に土蔵が出現するのは室町時代以降であり、それ以前の奈良・平安時代には、正倉院にみられる板倉や角材を組んだ校倉などの木で造られた蔵(倉)でした。
ビニールクロスやベニヤを貼らず、床・屋根も杉材をそのまま化粧材として仕上げるので、家を丸ごとすっぽり杉で覆ったようなさわやかな空間となります。
メディア掲載情報