適度な吸音率
木材や畳の吸音率は、低温から高音まで比較的高く、音を適度に吸収します。一方、コンクリートで囲まれた建物では吸音力が小さく、反射音が大きくなるため、音がよく響き、耳障りに感じられます。
また木材には低い周波域の音を相対的に増幅し、人間の耳にとって耳障りな高周波域の成分を抑える特性があるため、人の聴覚になじみやすくなっています。材料の一端を固定して他端に振動を加えたときの放射音の大きさと周波数との関係を見ると、アルミニウムなど金属材料では、ピークの高さが高い周波数まで変化しないのに対し、木材のピークは周波数の増大に伴って低下します。【図1,2】